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PEPsチアリーダーズ

連載インタビューvol.23-3

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2011年10月8日(土)広島戦 ~レギュラーシーズン最後の出演~
 
試合開始2間前の午後4時30分、観客もまだまばらな神宮球場入り口に集合したSparklesのメンバーは、保護者やディレクターと談笑し、まだリラックスした様子だった。ちなみにヤクルトは、この時点で中日に逆転されて0.5ゲーム差の2位に陥落していた。
着替えや各々でウォーミングアップを終えた夕方5時過ぎ、控室で練習を始める。
33人という人数を考えれば決して広いとはいえないスペースだが、それでも今回のパフォーマンスに参加した全6チームのなかで、専用の控室を用意してもらっているのはSparklesだけだった。
 
「切れはあるし、動きもちゃんとしているけど、カウントをもう少し合わせて!」

「はいっ!」

Sparklesにとってこの日は、レギュラーシーズンのラストパフォーマンスという理由だけでなく、首位の座を奪い返したいチームに勢いをつける意味でも重要といえた。本番を想定して一連の流れをおさらい。ポジションの確認はもちろん、ボードやポンポンを使い、頭の中でひろいグラウンドをイメージしながら、ひとつひとつの動きをチェックしてゆく。控室は熱気を帯び、早くも額に汗をにじませるメンバーも。緊張感は徐々に高まり、子どもたちの表情も引き締まっていった。

「じゃ、出発します!」

「はいっ!」

控室を出て球場内の通路を進み、ゲートへと向かう。「こんにちは!」と歯切れの良い声で挨拶すると、ファン、売店スタッフ、そして球団関係者など、みながSparklesメンバーを歓迎し、「頑張ってね!」「お疲れ様!」などと温かい言葉を返した。彼女たちの存在が、ここ神宮球場でどんなものなのかを、言葉ではなく雰囲気で感じた瞬間だった。
 
「中日に逆転されてしまったので、また1位に戻れるように、わたしたちも力になりたいです」
(高見桜子/5年)

「わたしたちは公式チアなので、それを忘れずにパフォーマンスしたいと思います。ほかのチームを引っ張っていけるように頑張りたいです」
(秋山紗英子/6年)

「レギュラーシーズンでは今日が最後なので、悔いの残らないように全力で踊りたいと思います」
(間野百合華/6年)
 
音楽が流れ始め、チアチームが一斉に踊り出すと、スタンドからは歓声が湧き上がるようにして響いた。全身からエネルギーを発散させて踊る。明らかに練習時より動きは良いように思えた。チアスマイルもしっかり出来ている。踊りを終えると、スタンドからはふたたび大きな拍手。メンバーの表情にも満足感が溢れていた。
Sparklesは、公式チアとしてレギュラーシーズン最後にふさわしいパフォーマンスで、首位攻防戦のオープニングに華を添えた。しかし、落とし穴は思わぬところに待ち構えていたのだった。
(取材・文/会津泰成)

(4回目に続く)
 
 
Sparkles(スパークルズ)
プロ野球 東京ヤクルトスワローズ公式ジュニアチアリーダーチームとしてとして2010年4月発足。春と秋に新規メンバーを募集しており、2011年9月現在、小学1年生~中学2年生まで42名が在籍。
神宮球場でのスワローズ公式戦の応援では、試合前を始めイニング間にダンスパフォーマンスを行い、スワローズファンと共にスタジアムを盛り上げている。ファン感謝デーにも出演し、シーズンを締めくくる応援パフォーマンスを行う予定。

☆ディレクター:福田里奈(ふくだりな)
嘉悦女子中学・高校時代2度の全国大会優勝・世界大会出場。Xリーグ日産スカイライナーズで活躍し、2001年から5期連続でオールスターチア『VENUS』選出。イベント・メディアへ多数出演。
☆インストラクター:荒井しおり(あらいしおり)
玉川大学JULIUS主将を務め、全米大学チアダンス選手権で2位入賞。卒業後はプロ野球 東北楽天ゴールデンイーグルス公式チアリーダーズ「東北ゴールデンエンジェルス」に発足から5期連続で在籍。キッズチア指導にも携わる。

Dazzling Style vol.14では指導者の面から見たSparklesをご紹介しています。併せてぜひご覧ください。
 
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