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| 娘も母も、現役チアリーダー |
| 親子でチアに夢中―――。 PEPsには、そんな素晴らしい関係性を築けているメンバーがいる。金曜クラスで活動する金子夏さん(小3)と、母親の亜希さん。  亜希さんも、Xリーグ(社会人アメリカンフットボールリーグ)ハリケーンズで活躍する現役のチアリーダーだ。 「夫の仕事の関係で、しばらくインドネシアで暮らしていました。6年間も現役から離れていたのでもう復帰は無理だと思っていたのですが、 2011年3月に帰国した際、現在のチームのメンバーに声をかけてもらったのをきっかけに、家族やまわりのサポートのおかげで、復帰する事が出来ました」夏さんがチアを本格的に始めたのは、インドネシアから帰国してから。「お母さんの勧めで」と思いきやそうではなく、夏さん自らの希望でチアの道に進み、結果的に親子チアリーダーになったそうだ。 その経緯を亜希さんに伺った。 ―― 夏さんがチアを始めたきっかけを教えて下さい。 「インドネシアにいた頃、現地の学校の文化祭で、『何か発表をしよう』という話から『チアをやろう』という事になり、経験者だったわたしが教える事になったんです。夏は、それが楽しかったんでしょうね。  幼稚園の卒園式でも、『おとなになったら、チアリーダーになりたい！』と言っていました。
帰国してからもずっと『チアをやりたい！』と言っていたので、近所で通える所はないかと探して見つけたのがPEPsでした。じつは里奈先生と真実先生はXリーグのオールスターとして活躍されていたこともあって、私の友人も知っていたんです。相談したら『あの二人が指導しているチームなら、安心して任せて大丈夫だよ』とお墨付きをもらいました(笑)」 夏さんに、チアのどこが好きなのかを聞いてみた。すると一言、「楽しいから！」と、単純明快な答えが返ってきた。その言葉どおり、レッスン中の夏さんは誰よりもアグレッシブに動き回り、気持ちを体全体で表現していた。平行してバレエも習っているおかげで、柔軟性やバランス感覚にも優れ、将来が非常に楽しみなチアリーダーに思えた。 「チアとバレエ、将来はどちらに進みたい？」とさらに質問。するとやはり、「チア！」と明快な答えが返ってきた。 |
| 子どもの「好き！」を支える指導者 |
| ―― 親子で一緒に練習したりもしますか？ 「それはないですね。この子は、『もうわたしのほうが上手』と思っています(笑)。それに、この子の指導については、真実先生(金曜クラス担当)に“お任せ”しています。精神的な面も含めて、本当にしっかり教えていただいていると思っているので。」  亜希さんによれば、夏さんは家族旅行に行っても「練習に間に合うように帰りたい！」とお願いしてくるほど、PEPsが大好きだという。もちろんそれは「チアが大好き！」という思いが強いからに他ならないが、それを支えているのは間違いなく、指導者の魅力とチームメイトである。金曜クラスの岡田真実インストラクターの指導は厳しい。取材に伺った日も、気を抜いた態度を少しでも見せれば、容赦なく注意していた。  しかしそれは、強制的なものではなく、「もう少し頑張ってみよう！」「やれば出来る！」といったような、勇気を与え、励まし、チーム全体のモチベーションを上げてくれる厳しさだった。「パフォーマンス会場での関係者の方へのご挨拶を始め、日常の挨拶や礼儀なども含めて、母親の目で見ても、本当に良い教育をしていただいていると思っています。会場でチームメイトの子たちと会っても、毎回、みな活き活きと輝いた目をしているのが印象的ですね。」 親子揃ってのインタビューは、ほとんどが母親の亜希さんに答えていただく形になった。隣で聞いている夏さんは、「娘」というより「友達」という雰囲気で、終始リラックスしていた。二人はこれからも、親子として、時には同じ事に夢中な仲間として切磋琢磨してゆくに違いない。 
「チアのない人生は、考えられないですね。仲間の大切さ、応援する喜び、本当にたくさんの事を学びましたから。夏も、厳しい練習や努力して何かを創り上げてゆく喜びの中から何かを感じて、自分自身で汲み取っていってもらえたら、と思います。わたしはわたしの人生の中でのチア。夏は夏の人生の中でのチアがあれば、それで良いと思っています。」 |
| （取材・文／会津泰成） |
| (4回目に続く) |
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