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「プロ野球」という新たな土壌にチア文化を浸透させる事に力を注いできた塩崎は、結婚、出産を経て、いま、また新たな取り組みを始めている。それが、指導者世代の横のつながりをひろめる活動。つまり、この「Dazzling Style」だ。 「わたしが今後、取り組んでいきたいと考えているのは、プロスポーツにおけるチアの普及よりも、子供たちにチアの良さをもっとダイレクトに伝えられるような活動です。そのためには、やはり、指導者の育成をさらに充実させていかなければいけないと思っています。いま、何が大切な事か、わたしに出来る事は何かを考えた時、真っ先に思ったことが、指導者同士の横のつながりをより強くすることでした。個人的に仲の良い友達は大勢いるのに、オフィシャルな立場となると、なかなか思うように交流できない。そう感じることも少なくない。まずは、私が扇の要になって、皆が繋がっていけるようなきっかけを作ろう！と思いました」 Dazzling Styleがスタートしたのは2010年2月1日。初年度はウェブサイト上での連載を中心に、それぞれのチームやスクールのメンバーに、普段接している先生の“知られざる一面”を伝えてきた。と同時に、これから指導者を目指す、あるいは目指したいと考えている現役選手にも、何かしらの刺激を与えたに違いない。 |
| 仲間と一緒に夢を追い、成長し続けたい |
「現役を退いたチアリーダーたちの、第二の活躍の場をひろげる事は、絶対していくべきだと思っています。それはきっと、チアをライフワークとして捉えたり、チアに対して大きな夢を持つ基盤になる。そしてそれは、より多くの子供たちにチアの良さを知ってもらえるチャンスを増やす事にもつながりますから。 さまざまな活躍の場があって、さまざまな取り組み方があるという事を、中立的な立場で紹介していきたい。その後は、指導者同士がお互いの悩みや情報交換が出来るような企画もやっていきたいですね。『取り組み方法に正解はない』というチアの奥深さを知ってもらえたら嬉しいです」今年5月、Dazzling Styleはスタートからの1年をまとめたイヤーブックを発行する予定だ。初年度12回分の当連載に始まりチア界を引っ張ってきた指導者たちの対談など、Dazzling Styleらしい切り口のチア情報が詰まった一冊を目指している。 そして2年目となる今年度は、このイヤーブックをきっかけにして活動の幅をひろげ、チア界やこれからチアに取り組もうとしている子供たちに貢献できるような新しい試みをしていきたいと考えている。 最後に、いまの塩崎の夢について聞いた。 「成長し続ける事。成長し続ける事で課題も見つかる。その課題を乗り越える事で、また成長できるし充実感も得られる。そういう意味では、チアの普及活動も子育ても、同じかもしれないですね。わたしにとっては、どちらも大切な存在で、夢です。これからも、変わらず関わっていきたいし、追い続けていきたいと思います」  現役の時はチームメイトがいるが、指導者は一人だ。Dazzling Styleという企画が、指導者自身にも仲間と一緒に追える夢をつくり、チア界と共にさらなる成長を遂げながら女性として輝いて生きる道標になってほしい。そしていま現役で活躍しているチアリーダーたちには、10年後、20年後に指導者となった時も輝く笑顔でいてほしい。チアに関わる人がずっと笑顔で輝き続けるために、塩崎の、そしてDazzling Styleの歩みは、これからも続いていくだろう。 |
| （取材・文／会津泰成） |
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